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BRITANNIA LOSS PREVENTION 第11号 // 2024年7月 代替燃料 - アンモニア 海 運業界はかつてない難題に直面する中、 脱炭素化とゼロエミッションの達成に向けて奮闘しています。 海運の脱炭素化は、地球環境を守るための急務であると同時に、 業界で代替燃料にシフトする動きが見られるように、 新たなイノベーション分野にもなりつつあります。 本号のパートナー Waves Groupは、海事·オフショアエネルギー業界向けにサービスを提供する世界有数の独立系 コンサルティング会社です。必要不可欠な助言や分析、データを提供することでお客さまを支援し、 業務の結果への自信と確信を高めています。 あらか じめ計画されていたプロジェクトも、突発的な出来事も、全世界をカバーする対応チームが 年 中無休でサポートします。長年の実務経験を通して積み重ねてきた確固たる実績を基に、 詳細な技術分析やデータに裏付けされた実用的なアドバイスを提供することで、不確定要素を 減らし、問題をスムーズに解決します。 船 長、機関士、造船技師、海上土木技師などの専門家からなるチームが、火災、海難救助、 オフショアエネルギー、クレーン、代替燃料、海事データの収集·分析などの分野で専門知識を 提供します。海難事故、紛争、港湾運営、オフショアエネルギーインフラの建設·解体をはじめとする 各 種プロジェクトに関して、開始から終了、そしてさらにその先までお客さまをサポートします。 ロンド ン、サウサンプトン、シンガポール、ヒューストン、ロッテルダムに事業所を構えており、 世 界中のプロジェクトに迅速かつ効率的に対応します。 脱炭素化 に移行するための新たな燃料と して現 在最も普及しているのは、 液化天然 ガス(LNG)ですが、メタノールや 水素などもゼロエミッション燃料候補とし て台頭しつつあります。将来的にどの燃 料が本命になるかはまだ不透明で、この 先の需要 増に応えるためにさまざまな代 替燃料が必要になる可能性もあります。 代替燃料を選ぶにあたっては、 意思決定プロセスの一環として、リスクの確認·評価を入念に 行うなどデューデリジェンスを実行する必要があります。 また、リスク評価の際は、エンジンメーカーや 燃料サプライヤー、船級協会、船体保険者、本船の旗国当局 など、幅広い関係者に相談することが求められます。 主な検討事項: 1.エンジンへの適合性と影響 エンジンメーカーに相談し、導入を検討してい る代替燃料が本船のエンジンに適合できるか、 エンジンの改造が必要になるかを確認してください。 2.燃料の管理 代 替燃料の取り扱いにはその他の燃料とは異なる作業 上の危険が伴うおそれがあるため、船員に訓練をきちん と受けさせることが不可 欠です。 3.健康·安全·環境(HSE) 代 替燃料は環境的には大きなメリットがあるかもしれま せ んが、代わりに安全上のリスクを高めるおそれがあり ます。そのため、導入の際にはHSEリスクの入念な評価 も併せて実施し、燃料取扱時はこれを船内における安全 対策の基盤としてください。 4.品質 代替燃料について今はまだ国際規格が定まって いないため、適切な燃料を供給してもらえるよう、明確か つ詳細なスペックを船主が定める必要があります。 ブリタニヤのロスプリベンション部門はWaves Groupと合同 で、バイオ燃料や液化天然ガス、メタノール、アンモニア、 水素などの主な代替燃料の導入に関するアドバイスを提 供しています。各代替燃料の導入を検討する際に重視す べき点は、保管、取り扱い、給油、安全性、緊急時対応の 適切な方法です。 本ガイダンスでは、無水アンモニア(以下、「アンモニア」)に ついて取り上げます。無水とは、含まれる水分がごくわず か、もしくはゼロということです。アンモニアは、燃焼時に二 酸化炭素が発生しない(パイロット燃料使用時を除く)という 大きなメリットがあり、より環境に優しい海運へ移行するた めの有力な選択肢とされています。また、供給量が豊富 で、製造インフラも既に整っているため、大規模な導入にも 適しています。とはいえ、課題がないわけではありません。 アンモニアは毒性が強いため、健康·安全上のリスクが大き いほか、製造過程で多くのエネルギーを要するため、環境 に配慮して管理しなければ、せっかくのメリットが帳消しに なってしまうおそれもあります。また、腐食性があり、保管 に関してさまざまな要件が決められていることから、船舶の 設計や基本構造面で課題が生じる可能性もあるでしょう。 燃料としてのアンモニアには、給油、保管、船内取り扱いに 関する具体的な方法を記載した「ガスまたは低引火点燃料 を使用する船舶の安全に関する国際コード」(IGFコード)が 法律上の要件として適用されます。また、現在、輸送貨物 としてのアンモニアを燃料として使用できるようにするた め、「液化ガスのばら積み輸送のための船舶の構造および 設備に関する国際規則」(IGCコード)の改正が進められて います。 アンモニア // BRITANNIA INSIGHT 2 アンモニアは毒性が高いことから、バンカリングホースの付け外し を行う作業者は、個人用防護具(PPE)を正しく着用する必要があり ます。他にも、以下の点について考慮しなければなりません。 1.バンカリング作業ごとに個別に計画を立て、バンカー サ プライヤーと密に連携する。計画には以下を含める。 a.合同リスク評価の実施 b.適合性評価の実施 c.作業の合同計画の策定 d.同時作業(SIMOPs)に関する個別の計画立案と リスク評価 e.連 絡方法の確認 2.本船に緊急停止装置(ESD)を設置し、バンカリング作業中は 供 給元のESDと接続する。 3.バンカリングホースを接続したら、アンモニアを流す前にESDを テストする。 4.異物が混入しないよう、供給 元にフィルター/ ストレーナーを取り付ける。 5.バンカリングを始める前にバンカーホースと燃料管を窒素で 清 浄し、アンモニアの濃度が爆発下限界(LEL)を下回るように する。 6.アンモニアを流す前に窒素を使ってマニホールドの 接 続部の圧力テストを行い、漏洩がないか確認する。 7.最大移送速度をサプライヤーと取り決めておく。 8.タンクの圧力逃がし弁の容量を踏まえたうえで、 燃料タンクの液位と圧力を常時監視する。 9.バンカリングが終了したら、バンカーホースを外す前に ホースと燃料管の中身を排出して清浄する。 10.連結部が切り離されないよう、バンカリング作業中は本船の係 船索の状態を常に監視する。 11.本船と供給元が動いて連結部が切り離された場合に 備えて、アンモニアの移送を停止してバンカーホースを安全に 切り離せるよう、ドライブレイクアウェイカップリングまたは自己 密 封機構を有する急速切り離し機能を備えた カップリングを使用 する。 12.毒性のあるアンモニアが流れ込んでこないよう、 居住区では陽圧を常に保つ。 保管 アンモニア燃料船に搭載する燃料タンクは、 通 常、タイプA(非加圧型)または タイプC(加圧型)のいずれかになります。 タイプAを使用する場合は、ボイルオフガス(BOG)を封入し、液体 にして貯蔵タンクに戻すために、再液化装置を船舶に取り付ける 必要があります。アンモニアの沸点は、大気圧下で-33°Cです。 BOGは、主機や補機、ボイラーを使って処理することもできます。 船舶が航行していない間もBOGの処理は必要です。そのため、 補機やボイラーだけを使用しているときに発生が見込まれるBOG も処理できる設計にしておかなければなりません。 タイプCタンクは圧力容器の構造をしており、設計圧力は18barに も上ります。これは、45°Cの状態でのアンモニアの飽和蒸気圧に 相当します。 いずれのタイプのタンクも、アンモニア用に-33°Cの低温に耐えら れる素材であることが求められます。貯蔵タンクの清浄とベントが できる体制を整えておく必要もあります。貯蔵タンクは、液体アン モニアを中に送り込む前に不活性化しておかなければなりませ ん。タンクの設置場所は慎重に選ぶ必要があります。タイプCの 場合は、開放甲板上に設置できます。また、タイプCのような独立
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pi_circular Britannia P&I ·2024-07-23

Loss Prevention Insight Report - Alternative Fuels - Ammonia - Japanese

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