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Page 1 of 6 2010年3月22日 メンバー各位 還元鉄(DRI)の海上運送 - 「固体ばら積み貨物に関するIMO安全実施規則」の変更 (Carriage of Direct Reduced Iron (DRI) by Sea – Changes to the IMO Code of Safe Practice for Solid Bulk Cargo) メンバー各位は、還元鉄(DRI)の海上運送に関する一般的な懸念にお気付きのことと思う。この懸念は、Ythan号の 積載貨物であったDRIの運送による船員死亡事故(2004年)と、フランス当局が熟慮の上、積載貨物および燃料油と もども本船を沈めたAdamandas号事件(2003年)以来、大きく増加している。 Ythan号の爆発とそれに伴う人命の喪失は、本船の積荷である「熱間ブリケット鉄の微粒子」(HBI Fines) (訳注)の、 船積み時に貨物に含まれていた真水(水分)との化学反応の結果として生じたものだ。事故当時、「固体ばら積み貨 物に関するIMO安全実施規則」(「規則」)はDRIを二つに分類していた。すなわち、熱間成型ブリケットまたは熱間ブ リケット鉄(その後改めてDRI(A)となる)、およびペレット(小球状のもの)やランプ(塊状のもの)など(その後改めて DRI(B)となる)の二つだ。DRIおよびHBIのそれぞれの微粒子(fine)は、実際には「規則」上(A)にも(B)にも分類す ることができず、専門家の意見では、危険度が一段と高く、DRI(B)の中でも化学反応を生じやすい種類として取り 扱うべきものとされていた。 上述の事故とその後の調査を経て、IMO「危険物固体貨物およびコンテナ」(DSC)小委員会は、「規則」見直しの一 環として「規則」の関連別表の改正を検討した。マーシャル諸島(共和国)、国際乾貨物船主協会(Intercargo)および (P&Iクラブ)国際グループは、還元鉄微粒子をDRI(C)として独立分類せしめ、最大許容含水率を0.3%とし、さらに DRI(B)と(C)は不活性ガス(窒素)を注入して運送すべきことを共同提案した。2008年9月に開催された第12回DSC 小委員会では、これら(およびその他若干)の改正をIMOがその「海上安全委員会」(MSC)を通じて採択すべきこと が勧告された。2008年11月、MSCはこの勧告を受け入れ、「規則」は「国際海上固体ばら積み貨物規則」(IMSBC規 則)と改称されることになった。 DRI(A)(B)および(C)の運送に関連する主要変更点の概要は次の通り。 DRI(A)、ブリケット、熱間成型 • 最大含水率を1%とする。 • 貨物は実質的にすべてブリケットからなること。6.35ミリ未満の微粒子(fine)および微粉(dust)は5%以下 に制限される。 • 航海中常に水素濃度を計測すべきこと。爆発下限界(LEL)の25%を超えた場合は、適切な予防措置をと ること。 The Britannia Steam ship Insurance Association Limited Page 2 of 6 • 表面換気のみを必要に応じて行うべきこと。機械換気を行う場合、通風機は防爆証明があるものを使用 すべきこと。 • 給排気口はワイヤー防護網で覆うこと。 DRI(B)、ランプ、ペレット、冷間成型ブリケット • 粒子(particle)の平均サイズは6.35ミリから25ミリまでに制限される。6.35ミリ未満の微粒子(fine)および微 粉(dust)は5%以下に制限される。 • 船積み用コンベヤーは乾燥したものであること。 • 船積み前に、超音波テストその他の適切な器機を用いた同等のテストを行い、ハッチ・カバーおよび閉鎖 装置の風雨密性を確認すべきこと。 • 含水率は0.3%未満とし、船積み作業中常にこれをモニターすべきこと。 • 貨物区域に積み込まれた貨物で、その後濡れたり化学反応を生じ始めたものは遅滞なく荷揚げすべきこ と。 • 運送は不活性ガスを注入した場合に限り許される。 • 船舶は、積荷内部の温度を数箇所で計測できる信頼性のある設備と、不活性ガスの漏出を最小限に抑 制するとともに、航海中、貨物区域大気中の水素および酸素の濃度を確認できる設備を備えること。 • 船舶は、航海中常に5%未満の酸素濃度を維持すべき要件を確実に満たし得る設備を備えること。固定 式炭酸ガス消火装置はそのためには使用してはならない。したがって、航海期間を考慮した上で貨物区 域に不活性ガスの追加注入を行える設備を船舶に備えることを検討すべきこと。 • 船舶は、船長および適格者が次の点について納得するまで出航すべきではない。 • 船積みされた貨物区域がすべて適切に封印され、不活性化されていること。 • 計測地点での貨物温度はすべて摂氏65度未満で安定し、かつ船艙内の貨物不積空間部分(フ リー・スペース)の水素濃度は安定し、体積で0.2%未満であること。 • 酸素濃度は航海期間を通じて5%未満に維持されること。 DRI(C)、副産物、微粒子 • 粒子の平均サイズは6.35ミリ未満とし、12ミリ超のそれを含まぬこと。 • この貨物の化学反応性向は、この分類に含み得る物質の性質上、これを評価することは極めて困難であ る。したがって、常に最悪の事態を想定すべきである。 • 運送要件は概ねDRI(B)のそれと同じであり、0.3%の含水率制限および不活性ガス注入の必要性を含む。 「IMSBC規則」のDRIに関する運送要件のさらに詳しい概要をご参考までに添付する(付録1)が、「規則」関連規定の すべてに適合すべきことにご留意願いたい。 これらの改正を考慮し、メンバー各位は、(B)または(C)に分類されたDRIの運送を指定されるすべての船舶が航海 中常に5%未満の酸素濃度を維持できることを自ら確認すべきである。 Page 3 of 6 「規則」は2011年1月までは勧告であるが、それ以降は強制となる。 DRIの運送に関するご質問またはご懸念をお持ちのメンバー各位は、クラブにご相談いただきたい。 (訳注)この翻訳では、‘Particle’を「粒子」、‘Fine’を「微粒子」、‘Dust’を「微粉」で、それぞれ統一しています。 以上 (翻訳) ブリタニヤP&Iクラブ 日本支店 同様のサーキュラーがP&Iクラブ国際グループ所属の他クラブからも発行される。 本サーキュラーは専用バインダー Section 2. Cargoにお綴じ下さい。 本サーキュラーおよび添付の追認状等はすべて英語版の日本語訳です。日本語訳と英語版の間に齟 齬がある場合は英語版の内容を優先下さるようお願い申し上げます。 Page 4 of 6 付録1 DRI共通 • 微粒子(fine)は今や6.35ミリ(4分の1インチ)未満の大きさと定義される。 • 貨物区域は清潔で乾燥し、塩分の付着なく前荷の残滓があってはならない。木製の備品や可燃物は除去 すべきこと。 • 運送人を代表する者に対しては、検査のため貨物貯蔵所および船積み施設に妥当な範囲で立ち入る権 限が付与されるべきこと。 • 荷送人は船積み前に船長に対し、貨物が船積みに適しており、粒子の大きさ、含水率および温度が「規 則」上の要件に適合している旨記載された、適格者の発行した証明書を提出すべきこと。 • 船積み完了後、船積み貨物全体について同様な証明書が提出されるべきこと。 • 荷送人は、非常時に従うべき、貨物および安全手順に関する包括的な情報を提供すべきこと。 • 降雨時には貨物の積み込みや移動を行ってはならず、また作業中でないハッチは閉じておかなければな らない。 • 貨物の温度が摂氏65度を超える場合、もしくはその含水率が許容レベルを超える場合、または微粒子の 分量に制限があるものについては、その許容率を超える場合は、当該貨物を受け入れてはならない。 • 貨物の温度は船積み作業中モニターし、記録簿にこれを記載すべきこと。 • 貨物は「規則」の関連規定に従って荷均しすべきこと。 • 二重底タンク以外の隣接タンクは航海中空の状態を保つこと。 • 航海中、風雨密性を維持すること。 • ビルジ溜めは清潔にし、乾燥させ、かつ貨物の混入から保護すること。 • 貨物の微粉から人や設備その他
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