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2020年10月9日 カリフォルニア州 - 油流出関連の違反に対する刑罰を強化 (US Oil Pollution California – Increased criminal penalties for oil spill related offences) 要旨 カリフォルニア州では、州内水域での船舶による油濁損害に対して、2021年1月1日より新たな罰金を適用すること になりましたのでご案内いたします。 今回の法改正により、カリフォルニア州向けに船舶を運航されているメンバーには次のような影響が生じることにな ります。 (1) 1つの違反ごとに、現行の罰金が最高100万米ドルに倍増される(違反が終日にわたるか否かにかかわらず、 その日ごとに別の違反と見なされる)。 (2) 1,000ガロンを超える流出油について、1ガロン当たり最高1,000米ドルの 罰金の追加を科す権限が裁判所に 与えられる。 いずれの場合も、違反者がカリフォルニア州水域で油流出を故意に引き起こしたか、または自らの行為が油流出に つながるものだと合理的に知り得た場合に、罰金が科される可能性があります。 背景 2020年9月24日、カリフォルニア州知事はカリフォルニア州議会法案(AB)3214に署名し、これによりカリフォルニア 州のレンパート・キーン・シーストランド油濁防止・対応法(以下「同法」)が改正され、罰則と罰金が、強化・増額され ることになりました。現行法では、このような民事および刑事罰は様々な法令の下で科されます。政府法8670.3条は、 責任を負う者(「違反者」)を個人、信託、企業、株式会社または法人(政府系法人、組合、協会を含むが必ずしもこ れらに限定されない)と定義していることから、輸送チェーンに関わるその他の当事者の中に船主、運航者、船長も 含まれることになります。 この議会草案は当初、次のような内容になっていました。 (1) カリフォルニア州における賠償資力証明書(COFR)の金額の引上げ – カリフォルニア州水域を運航するタン カーまたは非タンカーの船舶は、油流出による損害をカバーするため、タンカーの場合は10億米ドルから20 億米ドルへ、タンカー以外の船舶の場合は3億米ドルから6億米ドルへと、それぞれ金額が引き上げられた 賠償資力証明書を保持しなければならない。 (2) 油流出の際に科される罰金の水準を現在の2倍にする 。 (3) 流出した油1ガロンにつき、最高1万米ドルの罰金を追加する権限を裁判所に与える。 いずれの場合も、違反者がカリフォルニア州水域で油流出を故意に引き起こしたか、または自らの行為が油流出に つながるものだと合理的に知り得たか否かを基準に、その責任が判断されることになっていました。カリフォルニア 州法では、「合理的に知り得た」という表現は単なる過失の基準と同等なものと見なされています。 国際P&Iグループでは、タンカーおよび非タンカーの船舶が米国向けの航海を行うために取得を求められる連邦ま たは州のCOFRについては発行していませんが、COFRの取得に必要となる、1事故1隻につき最高10億米ドルの油 濁損害に対するカバー(クラブルールに該当する場合は、第三者からのクレームや罰金もカバー対象)を提供して いることはご存じかと思います。 AB 3214 – カリフォルニア州議会 国際P&Iグループや地元の船主・エネルギー団体が法案の起草者に直接陳情を行ったことで、提案されていた COFRの引上げについては草案から削除されました。また、法案起草者は、油流出があった場合の罰金額について、 1ガロン当たり最高1万米ドルから、1,000ガロンを超える流出があった場合に1ガロン当たり最高1,000米ドルにする ことにし、その額を引き下げましたが、罰金自体を法案から削除することや、罰金額のさらなる引下げはかないませ んでした。現行の罰金額を倍増させる案についてもそのままとなりました。 カリフォルニア州知事 – AB 3214への署名 続いて国際P&Iグループは、国際海運会議所(ICS)と協力して、AB 3214に対して拒否権を行使するようカリフォル ニア州知事に直接陳情を行いました。また、国際P&IグループとICSは、地元の関係者も巻き込み、本件がカリフォ ルニア州内のみならず国際的にも多くの関係者に影響を与えることに鑑み、海事労働組合からも同様の陳情を行 ってもらうよう働きかけました。 しかし、残念ながら、州知事は拒否権を行使することなく9月24日に同法律に署名し、改正法が2021年1月1日より施 行されることになりました。 以下の場合に、違反者は同法に基づいて増額された罰金または新たな罰金が科される可能性があります。 (1) 油流出に関して、行政官の指示や命令に故意に従わなかった場合。 (2) コーストガードに対して、船舶が航行不能になった旨を発生から1時間以内に通知すること、また、航行不能 の間に洋上に油を流出させた旨を通知することを故意に怠った場合。 (3) 州の水域への油の排出や流出に故意に関与するか、排出や流出を故意に引き起こした場合。または、州の 水域への油の排出や流出に関与した、もしくはそれを引き起こしたことを、その者が合理的に知り得た場合。 (4) 流出した油の清掃、拡散防止、除去が求められているにもかかわらず、故意にこれを開始しなかった場合。 上記の禁止行為のいずれかに違反して有罪判決を受けた者は、違反が終日にわたるか否かにかかわらず、その 日ごとに別の違反と見なされ、違反ごとに1万米ドル以上100万米ドル以下の罰金が科されることになります(前述 の通り、本Circularで取り上げた罰金以外にも、現行の様々な民事および刑事罰で罰金を科される可能性がありま すのでご注意ください)。 また、本改正法では、「裁判所は、細目(a)(上記の(1)から(4))に違反して有罪判決を受けた者に対して、1,000ガロン を超える流出油について、1ガロン当たり最高1,000米ドルの罰金も科すことができる」と定めています。 上記の(1)、(2)、(4)については、罰金が適用される可能性があるのは行為が故意に行われた場合に限られます。し かし(3)については、故意の行為のみならず、「...合理的に知り得た者」にも言及されているため、カリフォルニア州 法においては、単なる過失だとしても、この規定に違反したとして船主に罰金が科される可能性があります。 国際P&Iグループでは、汚染者に対して非常に高額の罰金が科される可能性があることから、今回の新しい法律が 油濁リスクのカバーに与えうる影響について精査を行っています。この点につきましては、改めてご案内いたします。 また、今回の法律が2021年1月1日よりカリフォルニア州で施行されることに変わりはありませんが、国際P&Iグルー プとICSは、この法律に伴う業界の懸念に対応するべく対策を講じることも検討しています。 この点につきましては、早急にメンバーにお知らせいたします。 国際P&Iグループに加盟するすべてのクラブが同様のCircularを発行しています。 以上 (翻訳)ブリタニヤP&Iクラブ日本支店 本Circularはすべて英語版の日本語訳です。日本語訳と英語版の間に齟齬がある場合は英語版の内容を 優先下さるようお願い申し上げます。
US Oil Pollution California Increased criminal penalties for oil spill related offences 10 2020 Japanese
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